1.自立した優秀者

Ask not what your country can do for you,
ask what you can do for your country.
祖国があなたに何をしてくれるかよりも、
あなたが祖国のために何をできるか、
それを考えて欲しい。-ジョン・F.・ケネディ

・・・ カッコイイ。
子供の頃、学校の先生に教えられたか、少年マガジンであったか・・・。この言葉を知ったときには、理屈で考えると「為政者の言葉としては都合が良くはないか?」と思いながらも、なぜカッコイイのかわかりませんでしたが、この年になって、その意味が少しわかってきました。
それは、そのようなアクティブなシチズンのほうが本人にとってもお得であるからです。それを「徳」というのかもしれません。やりがいのある仕事にも、達成にも、承認にも、
昇進昇格にも、そして自己成長にもつながります。
優秀者とは、そのコツがわかった人なのでしょう。
「チャンピオン!今日の勝因は何ですか?」
「会場の皆さんの・・・ご声援のおかげです!」
良く聞く話です。それがもし真実ならば、彼は真実を取り込んだ者と言えるでしょう。

それは・・・、何も有名なチャンピオンでなくとも、端から見ていて、暗い自分向きで後ろ向きの社員よりも、明るい外向きで前向きな社員のほうが、顧客のためにも、会社のためにも、自分のためにもなっていることは明瞭にわかるものです。
① 仕事を、人生をいかに自分のものにするか。それは 自分に「取り込む」ことです。環境を自分のものにすることです。
② そして、仕事を、人生を他者・環境と関連させながら自分を整えること。
「自己を知り、自己を忘れ、足るを知る。」

自分と自分のやる気は、そのように捏ねて焼いて作るものです。
① と ② を足すと
=Management By Objectives(Missionと読み替えても、私は良いと思います)
and self-controll

ドラッカーが「現代の経営」上巻で述べている「目標と自己管理によるマネジメント」です。日本ではMBOと略称され(S抜け)、「目標管理」と訳されてきました。
しかし、この名著でそのようにマネジメント(経営・操縦・管理)すべき者はマネジメント(経営管理者)本人です。
「そんなに・・・優秀で、やる気があって、自立したハイパフォーマーばかりならば、苦労しないよ・・・」
そのように、私も思います。

2.どうすれば人は動くか?
では、マネジメント(経営・操縦)は、どうすれば良いのか?
人間が最も機能的に働くのは、不断にアウトプット&インプットするときです。その最も端的な手法は、ソクラテスの昔から、対話です。
さて、本人が取り込む-INすべきものであれば、上司もそれを援助するために押し込む-INすべきであろう。親切な上司はそのように考えがちです。
それが間違い。
「目標管理はノルマ管理ではありません」といくらマントラのように唱えても、「面接をしっかりやってください」といくらレクチャーしても、上司が外からINする時、目標はノルマになります。
上司は、本人から引き出す-OUTするのです。引き出すべきものは本人の内側やまわりにモヤモヤしています。本人は、それについて自白し気づくと自発的に取り込む-INするのです。そして、動機をもって取り組みます。

<事例-中学1年生の男子の会話>
皆さんは(男性だとして、女性のことは経験上わかりません)、おおよそ中学1年生の頃、次のような会話を同級生たちとした記憶はありませんか?
ちなみに人事セミナー等で男性に聴いてみると経験上100%「ある」と仰います。

同級生「おい。Aよお。お前、クラスの女子のなかで・・・誰が好きなんだよお。」
少年A「いないよ!そんなの(私は少年なので、今興味があるのは、次週の少年マガジンで明日のジョーがウルフ金串のクロスカウンター封じをいかに逆転できるかだけです)」
同級生「そんなことないだろー。さあ正直に話してみろよ。俺たち友ダチだろう」と周りから執拗に言われ(品のない友ダチだ)、
少年A「まあー。強いていえば・・・Sちゃんかなぁ・・・」
すると少年Aは、その瞬間または翌朝から、「少女Sを好き」になるのです。

人間、頭で考えて、それを言葉にして、行動するのではありません。
初めに言葉ありき。言葉で考えて行動するのです。

阿世賀 陽一